The Perfectible Body和訳七

本日の「The Perfectible Body」和訳(七)。「著名な美術史家ケネス・クラークは大胆にも、ヌードは“紀元前五世紀のギリシア人たちによって発明された芸術の形式である”と主張したが、この言説には少々説明の必要があるように思われるに相違ない。クラークの論点を解するには、裸とヌードとの間に彼が設けた重要な区別を把握しておく必要がある。前者は、単に服を着ていない状態を指しているのに対し、後者は、肉体を主題とすることを、肉体それ自体の権利において肯定すること(the affirmation of the body as a subject in its own right)を指しているのだ。裸の人間の姿の造形は、古典ギリシア時代よりも前から存在していたのが明白だ。ギリシア人ならではの貢献を最もよく明らかにするためには、一方ではそれを原始的な多産の象徴表現(大抵は大きな胸と尻と腹を持った太った女性や、極端に巨大な男根を持った男性として表現される)と比較してみればよいし、他方ではそれをエジプトにおける死者のための芸術の様式化された表現と比較してみればよい」(p.23)。