オトメン(乙男)秋第二話

フジテレビ系。「オトメン(乙男)秋」。第二話。
原作:菅野文。脚本:吹原幸太。演出:谷村政樹。
今宵の第二話が面白かったのは、正宗飛鳥(岡田将生)と多武峰一(木村了)と有明大和(瀬戸康史)と橘充太(佐野和真)の出番が多くて物語の主導権を握っていたからだが、同時に、「オトメン」概念の構成要素としての「男らしさ」と「女らしさ」との間の相互性が絵として描かれたからでもある。
実のところ、「男は男らしくあれ!」という学園側の恐怖政治の手足となって猛威を振るっていた磯野かつお澤部佑)等と、それに困惑し反発していた飛鳥をはじめとするオトメン衆とを比較して、何れが真に「男らしく」見えたかは一目瞭然だろう。それは端的には、女の尻ばかり追い掛け回すような男と、女の色香になんか惑わされない男と、何れが男らしく見えるのか?ということでもある。「男らしさ」と「女らしさ」との境界は時と場(そして文化)に応じて常に変動するわけで、逆に曖昧性と流動性あればこそ「男らしさ」「女らしさ」は人の魅力を形容し評価する語として有効であり得るわけだから、それを規則として固定化してしまえば人間が平板になるのは避けられない。
銀百合学園の理事長として正宗浄美(山本未來)が「男らしさ」と「女らしさ」を徹底する恐怖政治のための刺客として放った音羽市川由衣)の元恋人を演じたのは竹財輝之助だった。最近よく見る。