ヤマトナデシコ七変化第四話

TBS系。金曜ドラマヤマトナデシコ七変化」。第四話。
原作:はやかわともこ。脚本:篠崎絵里子。演出:川嶋龍太郎。
中原スナコ(大政絢)が見合い相手の久留米(温水洋一)が所有する西洋の古い拷問道具の数々に関する自慢話に眼を輝かせ始めたとき、高野恭平(亀梨和也)と遠山雪之丞(手越祐也)と織田武長(内博貴)と森井蘭丸(宮尾俊太郎)が「ですよね」と云って納得していたところが面白かった。この時点で既に彼等四人は中原スナコの立派な理解者だろう。
その直前の、拷問道具について興奮しつつ夢中で語る久留米を見て遠山雪之丞が「うへえ」と小さな悲鳴を上げていたところも実によかった。彼の、かわいいのか不気味なのか判らないような表情と言動が一々楽しい。
久留米が己の変態性欲を必死に隠そうとしていたにもかかわらず最も肝心な場で炸裂させてしまっていた展開も、衝撃的に面白かった。
世に、笑い芸に関する専門用語として「ノリツッコミ」というのが流通しているが、思うに、このドラマにおける真剣な場面はノリツッコミにおけるノリであり、その真剣な話を一挙に覆す馬鹿馬鹿しい真相はツッコミであると云えるのではないだろうか。そして多分、今週の話では所々そのノリツッコミにおけるノリ部分が少々長くなり過ぎていたようだ。