ヤマトナデシコ七変化第六話

TBS系。金曜ドラマヤマトナデシコ七変化」。第六話。
原作:はやかわともこ。脚本:篠崎絵里子。演出:大澤祐樹。
高野恭平(亀梨和也)と遠山雪之丞(手越祐也)と織田武長(内博貴)と森井蘭丸(宮尾俊太郎)の四人が中原スナコ(大政絢)の周りを回るように踊る主題歌の映像が復活(先週だけはなかった)。
今回、最も面白かったのは、中原スナコが織田武長の実家の大豪邸に潜入した場面。迷路のような邸内の廊下を、まるで温泉旅館や料亭の仲居のような大勢の使用人が忙しく動き回る中、気付かれないように避けて隠れて行動していた。それに気付いた織田武長が中原スナコを慌てて自室に引き入れて匿った。両名ともに和服を着ていて、なかなか似合っていた。でも結局、織田武長と一緒に室内にいたところを、旅館や料亭の女将のような使用人に発見されてしまった中原スナコは、新人の使用人と勘違いされて仕事をさせられていた。織田家の浴室は温泉旅館の大浴場のようで、そこの清掃に精出していた中原スナコは新人の仲居のようだった。あのまま温泉旅館の物語にしてしまってもよいのではないかとさえ思われた。
そこへ高野恭平と遠山雪之丞と森井蘭丸が乱入し、殴り合いの喧嘩から、温泉の広い湯船の中での取組み合いを経て、和解しての語り合い、そして織田武長が父に理解を願う段へ至る流れがあった。この間、織田武長の父、織田忠長(榎木孝明)は黙って見守っていたのかと思うと面白い。でも、彼は自身の後継者であることを運命付けられている武長に、本当の気持ちを明らかにして欲しいと密かに期待していたわけだから、あの一部始終を黙って見守っていたこと自体は必ずしも不自然ではない。
湯船に入っていった時点で男子四人とも上半身裸になっていて、湯の波を浴びながら身体で打つかり合っての大乱闘からやがて、あの二〇〇五年のテレヴィドラマ「野ブタ。をプロデュース」の最終回の、砂浜で海波に戯れる「修二と彰」を想起させるジャレ合いを繰り広げた。あれを見て中原スナコは、普段であれば「眩しい!」と悲鳴を上げていたに相違ないが、このときは状況の特殊性のゆえか、普通に面白がって、四人の和解を喜んで拍手していた。和解して四人が浴場の床に寝転がって語り合っていたときの、織田武長が腕を挙げて滑らかな腋の下を見せた姿は「セクシーショット」だろう。そして男子の身体でも意外に乳輪の大きさがセクシー度を左右することは、内博貴が証明している。