太田総理辞任

日本テレビ系「太田光の私が総理大臣になったら…秘書田中」が今宵で最終回を迎えた。最終回を彩ったのが石破茂生方幸夫だったことは、一見かなり無茶苦茶なことばかり主張してきたかに見えるこの番組の、芯のところのバランス感覚をよく表していると云えるかもしれない。この番組を必ずしも熱心に見続けてきたわけでもなく、むしろ見ないことの方が多かったが、見てきた限りで云えば、この番組が最も面白かった時期は多分、太田総理が石破茂金美齢を相手に荒唐無稽な主張を繰り広げ、或いは安倍晋三をネタにしていた頃ではなかったろうか。それは換言すれば、世間が今よりも少しは盤石だった頃ということだろう。現実の方がもっと荒唐無稽と化し、太田総理のマニフェストがマトモに見えるようでは番組は成り立たない。洒落が洒落にさえならないからだ。