テストの花道&寄り道第十七回

NHK教育の、受験生のための(そして大人にも為になる)番組「テストの花道」(及び関連番組「テストの寄り道」)。今月七日の土曜日の朝九時二十五分から再放送(及び九時五十五分から放送)された第十七回を録画しておいたのを見た。
この回は夏休の特別企画で、総持寺を会場に、英単語を一つでも多く記憶するための「合宿」を敢行。放送時間も通常の約二倍にあたる約一時間。「花道の先輩」として馴染みの大学生たちがそれぞれの流儀で勉強部員の現役高校生アイドルたちに英単語の記憶術を伝授した。大学入学試験を勝ち抜いた学生たちの考え方、やり方はそれぞれ興味深いものだったが、私的には、東京大学工学部学生の飯田陽一郎の方法に説得力を感じた。彼の特訓ではメトロノームを用いていて、それが何だか変なことをやっているかのような誤解を与えかねないが、その本質は、細かいことを気にせずにどんどん反復して勉強することによってしか英単語の暗記はできないということにある。余計な小細工の一切ない極めてシンプルな方法だと云える。
合宿の最後には試験が行われ、合宿の成果の程が試された。その成績発表の場面には少々考えさせられた。教師としての大学生がどんなに頑張っても高校生アイドル側の勉強が足りなければ成績は今一つ伸びないかもしれないが、同時に、高校生アイドル側が努力しても大学生の指導方法が不適切であれば成績は伸びないだろう。実のところ真田佑馬は今回は何時になく残念な結果に終わってしまったのだが、どう考えても一番の原因は指導方法が不適切だったことにある。それが証拠に、彼の組は全滅だった。飯田陽一郎や天明麻衣子あたりの指導を受けていたら、もっと成績を伸ばし得ていたのではなかったろうか。