黄金の豚第四話
日本テレビ系。水曜ドラマ「黄金の豚-会計検査庁特別調査課」。第四話。
会計検査の今回の対象は或る山村における河川の護岸工事。その村は実は会計検査庁特別調査課二係主任の角松一郎(大泉洋)の郷里。しかも村の外れの一軒家で一人、年金と零細な農業の収入によって暮らしている彼の母親(大川栄子)は、護岸工事が落成してもなお河川の氾濫が絶えないことから手抜き工事の疑いがあると感じ、果敢にも一人で国土交通省に直訴したことから、村長(半海一晃)とその一派からの弾圧を受けていた。角松一郎の責任感と正義感は親譲りということだろう。そして村の有力者を敵に回したことから村中をも敵に回した母の現状は、自ずから、政官界における会計検査庁特別調査課二係の立場とも重なって見えてくるだろう。
不正経理等の真の責任者、首謀者に対して「金返せ!」と告げるのは普段は堤芯子(篠原涼子)の役割だが、今回ばかりはそれは角松一郎の役割でなければならなかった。杜撰な工事によって私腹を肥やしたばかりか村人たちの期待を裏切り、村の産業を衰退させ、人情をも破壊しつつあった村長に対する角松一郎の「金返せ」の言には、金なんかよりも大切なものを何とかして取り戻したいという思いがこもっていて重みがあった。
村の温泉で工藤優(岡田将生)と金田鉄男(桐谷健太)が入浴した場面(ただし角松一郎付き)は視聴者のためのサーヴィスだろう。ただし肩よりも下の露出はなかったかと思う。