ギルティ第五話

フジテレビ系(関西テレビ制作)。ドラマ「ギルティ 悪魔と契約した女」。第五話。
野上芽衣子(菅野美穂)はIT企業の雇われ社長の金谷文則(山崎裕太)をも退治した。しかし野上芽衣子には、金谷文則が己の過去の悪事について告白するのを録画した動画ファイルをインターネットで全世界へ配信して窮地に陥れるという選択肢もあった。その方が復讐としては効果的だったろうが、それを本気で選択する意があったとは見えない。
なぜなら許し難く罪ある連中を窮地に陥れて苦悩させて、その苦悩を断ち切るための唯一の方法としての自殺をさせて、その全てを見届けるのがこれまでの野上芽衣子の復讐の流儀であるからだが、無論それだけではない。動画の配信をすれば発信者を特定される恐れもある以上、この方法は最後の方法にしかならない。金谷文則のような、救いようのない悪人ではあっても事件の首謀者でもない単なる小物に対しては、最終の手段を採ることなんか勿体なくてできるわけもないだろう。
堂島基一(唐沢寿明)は真島拓朗(玉木宏)の捜査のために有益な情報を提供して協力してもいるが、時折、事実に反する知見を提起して捜査を混乱させてもいるのが今や明白だ。無論それは事実の誤認によるのでもなく、捜査を撹乱する意図あってのことであるのだろう。