ギルティ第八話

フジテレビ系(関西テレビ制作)。ドラマ「ギルティ 悪魔と契約した女」。第八話。
真島拓朗(玉木宏)は改めて野上芽衣子(菅野美穂)を抱き締め、愛を確かめた。抱き合う両名の背後には炎が激しく燃えていた。あたかも両名の燃える思いを表しているかのようにも見える炎だったが、それは実際には凶悪な溝口猛(金井勇太)を滅亡させる地獄の炎に他ならなかった。かつて何の罪もない人の身体を生きたまま燃やして殺害したばかりか、同じ方法で幾度か殺人を企てたこともある彼は今、再び真島拓朗の眼前で野上芽衣子をも同じようにして殺害しようとしたところで誤って自身の身体に火を点け、自滅したのだ。殺人鬼が今こうして罰せられ、その炎を背にして真島拓朗が野上芽衣子を守るべく抱き締める構図は実に麗しくドラマティクだった。
堂島基一(唐沢寿明)は、野上芽衣子の動きを全て把握し得るのは当然だが、溝口猛の動きをも逸早く察知し得ていたのはどのような情報網によるのだろうか。薬物中毒の溝口猛の動きを、薬物の売人たちでさえも把握し切れていなかったことが劇中に執拗に描かれたことはそれなりの意味を持っていると見るべきだろうか。