黄金の豚第七話

日本テレビ系。水曜ドラマ「黄金の豚-会計検査庁特別調査課」。第七話。
角松一郎(大泉洋)と工藤優(岡田将生)との居場所の違い、立場の違いは先週の第六話において(やや唐突に)描かれ始めたが、今宵の第七話ではそれが前面に出た。事実上、それが主題と化したというも過言ではない。
両名の違いは、堤芯子(篠原涼子)の決死の行動に対するそれぞれの反応において最も際立った。角松一郎はあくまでも堤芯子を信じ、堤芯子が要求する通りに行動したが、工藤優は堤芯子を信じるのではなく、権力を信じた。堤芯子を権力者への敗北者と見て、堤芯子を救えるのは権力者のみであると判断し、権力者の力を借りることのできる己のみがそれをなし得ると信じたのだ。
このように、角松一郎と工藤優の違いは堤芯子への思いにおいて際立ったのだが、敢えて大胆に見るなら、今や堤芯子のこのドラマにおける役割は両名の違いを際立たせることにあるのかもしれない。そして金田鉄男(桐谷健太)は今や最も温かく優しい人物と化した。彼は角松一郎の最高の盟友であるのみか、工藤優の一番の理解者でさえある。