ザ少年倶楽部十一月第一回

今月五日の夕方六時から五十分間、NHK衛星第二で放送された月二度の番組「ザ少年倶楽部」。十一月の第一回を録画しておいたのを見た。
今回はNYCが登場した所為か、旧「NYCboys」から切り離された「boys」部隊であるB.I.Shadowは番組の冒頭の入場の場には登場しなかったようだが、そのあとには「B.I.Shadowメドレー」があった。それに先立ち、司会の小山慶一郎&中丸雄一は彼等四人に、ジャニーズにおける先輩との交流について訊ねた。中島健人は交流のある先輩として平成ジャンプの山田涼介岡本圭人を挙げた。彼が山田涼介に憧れてジャニーズに入ったのはよく知られているが、二〇〇八年のテレヴィドラマ「スクラップ・ティーチャー」で大好きな山田涼介と共演を果たした彼は、撮影の終了時に、自身のこれからの人生を変えるような一言を山田涼介からメイルで受け取り、大いに感銘を受けたことを明かした。他方、岡本圭人とは一緒に食事に行くことが多く、英会話をして楽しんでいるとか。
今回のB.I.Shadow四人が着ているのは黒の衣装。しかし生地やデザインや装飾はもちろん四人四様。中島健人の衣装は、かなり光沢があるので照明の具合によっては銀色にも見える。そして銀の装飾も施されている。脇には赤い布も縦長に用いられてアクセントを添えるが、基本的には色も形もシンプルに見えるようにデザインされていて、体型の美を際立たせる。やや胸元を開けながら襟を立てるように造られていて全体としてmasculine beautyとでも形容できる優雅な男らしさを感じさせるだろう。
このように、これまでの明るく愛らしい華美な衣装からは一転、かなり男らしい黒衣装で格好よく決めた彼等が「B.I.Shadowメドレー」と題して歌い踊ったのは、云わばジャニーズの古名曲四題。少年隊の「サクセス・ストリート」(一九八六年)に始まり、フォーリーブスの「踊り子」(一九七六年)、フォーリーブスの「ブルドッグ」(一九七七年)を経て、少年隊の「ONE STEP BEYOND」(一九八五年)で結ばれた。先輩から後輩への継承という形式を重んじてきたのがジャニーズである以上、古名曲を歌い踊る機会を与えられるというのは極めて名誉あることであるに相違ない。
マイクスタンドを振り回したりする昭和のアイドルの流儀を平成のアイドルである彼等が再現しているのが面白かった。フォーリーブスの「踊り子」の作詞者は巨匠、阿久悠半田健人の崇拝する阿久悠の詞を、テレヴィドラマで半田宏人を演じた中島健人が歌うという構図。真剣な表情をして歌う中島健人に色気を感じた視聴者は多かったろう。
フォーリーブスの「ブルドッグ」は、「ニッチもサッチもどうにもブルドッグ」の箇所ばかりが余りにも有名だが、実は意外に格好よい曲だったのだという事実をこれによって知ることもできた。中島健人菊池風磨が互いのマイクスタンドを交差させて歌っていたところが絵になっていた。このときの中島健人の楽しそうな顔は、何時ものあの輝くアイドル笑顔になっていた。バックダンサーをつとめた青と黒の衣装の増田良、高田翔、京本大我安井謙太郎、川島如恵留、アンダーソンケーシー孝等のダンスも、この曲の颯爽として英雄的な格好よさを強調していた。中島健人B.I.Shadowに増田良&高田翔隊と京本大我隊の組み合わせは盤石な感じがある。
少年隊の「ONE STEP BEYOND」において中島健人が見せた真剣な表情の格好よさは、尊敬する先輩の一人である東山紀之に近付こうと努力した結果だろうか。
アイドル候補生たちが互いに云いたいことを手紙に書いて皆の前で読み上げる企画「あなたにお手紙書きましょう」。今回は北山宏光河合郁人が互いへの手紙を読んだ。河合郁人によれば北山宏光は、身長は小さいのに心が大きい人。
アイドル候補生が各種エンタテインメントの技を競い合う「ジュニアコロシアム」の種目は今回、「ジャニソンクイズ2010」。第一回戦Aブロックでは、北山宏光塚田僚一菊池風磨の北山軍と、藤ヶ谷太輔宮田俊哉、真田佑馬の藤ヶ谷軍が対戦。菊池風磨の活躍で北山軍の勝利。Bブロックでは、河合郁人、増田良、京本大我の河合軍と、玉森裕太、五関晃一、中島健人の玉森軍が対戦。中島健人の誤解と、京本大我の活躍で河合軍が勝利中島健人はジャニーズについて熱心に勉強し過ぎて知識を少々錯綜させてしまったのだろうか。残念だった。
番組を締める終曲は「ミッドナイトシャッフル」だった。歌の冒頭には中央にいた中島健人は、歌の(そして番組の)終わりには彼の尊敬する山田涼介の横に映っていた。