仮面ライダーウィザード第十話

平成「仮面ライダー」第十四作「仮面ライダーウィザード」。
第十話「国家安全局〇課」。
今までは時々姿を現しながらも常に陰に潜んでいた木崎警視(川野直輝)が漸く物語の表に出てきた。彼は操真晴人(白石隼也)を化物と見て、ウィザードを警戒しているが、ファントム退治の必要性と難しさをよく認識している点では実は操真晴人と同じ側にいる。現時点においては今一つ好印象を与えない木崎警視も、決して何か悪事をなそうとしているのではなく、むしろ化物の力を借りることなくウィザードのような戦闘力を獲得する方法を考えているに過ぎないらしい。
木崎警視は、ファントムを退治するための武器を得るためには不可欠の原料として、緑色の大きな魔法石までも入手していた。ファントムの悪事の狙いがゲートという名で呼ばれる特殊な能力を秘めた人間にあることをも、彼は正確に把握できていると見える。街の中に一体どのような事態が発生しつつあるのかを認識した上で、それを徹底的に隠し、密かに対策を講じようとしていると見受ける。
ところで、木崎警視は国家安全局〇課の幹部であるようだが、この局は警視庁に設置されている。東京都庁の外局である警視庁が、どうして国家の安全に携わろうとしているのだろうか。本来、国家安全局は内閣にでも設置されるべきではないかと考えられる。そうなると、警視庁鳥居坂警察署の大門凜子(高山侑子)が国家安全局に入ることを許されないでいたのも、当然であると思われてくる。
今回のゲートは、かつて木崎警視と一緒に働いていて残念にも殉職した刑事の遺児、片山直己(桑代貴明)。演じている桑代貴明は、今年の一月から三月にかけて、中川大志も出演したテレヴィドラマ「13歳のハローワーク」に出演し、特に第五話で活躍していた。