陸海空自衛隊報告-西村和彦解説と佐藤勝利報告
夜七時から放送されたテレヴィ番組「超潜入!リアルスコープハイパー」は陸海空の自衛隊の全面協力を得てその内部へ潜入する特集の後編。西村和彦の解説が面白かった。彼は戦車に詳しいだけではなく、戦車が現実にどのような災害においてどのような活動をしたのかをも知っていて、しかも、戦車を操縦して災害や有事に対処する自衛隊員に敬意を抱いている。
番組の前半、佐藤勝利が中学校三年間を陸上部員として鍛えた脚で、戦車と競争する企画があった。二百メートル短距離競走だったので、戦車の速度が存分に発揮されるには短かったのかもしれないが、もちろん戦車の勝利。三百メートルあれば差は拡大していたろう。たとえ百メートルしかなかったとしても、戦車の勝利だったのは変わらない。なぜなら八十メートルの地点で戦車は佐藤勝利を追い抜いたからだ。
後半、佐藤勝利は海上自衛隊の白い制服を着て、潜水艦に潜入。操縦席に特別に座らせてもらったほか、隊員の寝室(三段ベッド)や浴室、折り畳み式の洗面台を見て、食堂にも入った。隊員はカレーを食べていた。テレヴィ雑誌の告知では佐藤勝利もカレーを食べたはずだが、その様子は放送では使用されなかった。誠に残念。これは「振り込め詐欺」ならぬ「食べるのを見せる詐欺」に他ならない。
ところで。
海上自衛隊の潜水艦の副艦長によれば潜水艦の内部は全てが「国家機密」で、ゆえに放映された映像では、艦内の各所に所謂ボカシが施されて隠されていたが、気になったのは、ボカシを施していない未修整の原本の映像は、海上自衛隊に確り回収されたのかどうか?という点だ。国家機密に属する映像をそのままでは放映させないのは当然だが、それを放送会社に所有させるのも危険だから。