岩鳶活動日誌/第二十巻

帰宅の途上、コンヴィニエンス店でAmazonから届いていた荷物を受け取った。届いたのは、発売されたばかりの「ハイ☆スピード!」のドラマCD「岩鳶中学水泳部活動日誌」。夜、「ハイ☆スピード!」のオリジナルサウンドトラックCD「Pure Blue Scenes」と併せてデータ化してウォークマンに収めた。
そして今宵は、ついに小学館藤子・F・不二雄大全集」の「ドラえもん」全二十巻の最後を飾る第二十巻を一気に読んだ。
これに載るのは、雑誌「小学館BOOK」と「小学生ブック」に連載された「ドラミちゃん」作品群の初出版(のび太郎版)と改訂版(のび太版)、「少年サンデー」掲載分の作品群、「コロコロコミック」掲載分の内のオリジナル作品群、てんとう虫コミックスドラえもん」掲載の「ドラえもん大百科」、そして「コロコロデラックス」に掲載された作者自身の物語「ドラえもん誕生」等。
注目すべきは、「少年サンデー」に掲載された四編が傑作揃いであること。「のび太の恐竜」、「ゆうれい城へ引っこし」、「ハロー宇宙人」、そして「ラジコン大海戦」。「のび太の恐竜」の素晴らしさについては云うまでもない。「ゆうれい城へ引っこし」の、遠い過去から来た城主エーリッヒ・フォン・ミュンヒハウゼン男爵が遠い未来(=現在)の子孫ロッテに家の再興を託す結末も、実に雄大で忘れ難い。しかし愉快痛快な面白さで云えば、何といっても「ラジコン大海戦」が傑作。スネ夫の従兄スネ吉の狂気には戦慄が走り、それだからこそドラえもんの何時になく激しい怒りと反撃が頼もしい。でも、作者自身は案外、スネ吉にも共感し愛着を持っていたのではないかとも思えてくる。それ程にもスネ吉の悪役振りは光っている。