劇伴音楽集Pure Blue Scenes

昨夜、ウォークマンに収めておいた映画「ハイ☆スピード!」の劇伴音楽集「Pure Blue Scenes」を出勤の間と帰宅の間を利用して一通り聴いた。全体として静けさと穏やかさに満ちているのは、七瀬遙と橘真琴をはじめとする物語世界の住人たちの性格によく調和している。一聴して楽しくなるのは第八曲「Pleasant Daytime」。これは昼の休憩時間、いつものように椎名旭と鴫野貴澄が云い合いをしている間に、桐嶋郁弥が密かに七瀬遙の動作を真似していて、それに気付いた七瀬遙が「なんだよ」と訊いて桐嶋郁弥が「何が?」と答え、鴫野貴澄が大笑いを始めた場面の音楽だろう。音の動作と画の動作が見事に合っていて、楽しい場面だった。美し過ぎて赤面してしまうのは第二十五曲「My true self」。七瀬遙の「真琴は真琴だろ?」という一言で漸く自分自身の本来の思いに気付いた橘真琴が、七瀬遙を連れて岩鳶スイミングクラブのプールへ行き、衣服を脱ぐ手間さえもどかしかったのか着衣のまま七瀬遙と一緒に泳ぎ、本当の自分自身を取り戻した場面の音楽に違いない。「Pure Blue Scenes」を確り聴き込んだ上で改めて映画を見直してみたい気がした。