赤坂五丁目マラソンの土屋太鳳と織田裕二

巨人、太鳳、玉子焼。柏戸、太鳳(柏鵬時代)。
夜、何となくテレヴィを点ければ、この季節の恒例、「オールスター感謝祭」が放送されていた。時あたかも、赤坂五丁目マラソンでモハメド・ファラーが優勝し、他の常連出場者が続々帰着する中、初めて出場した日本女子体育大学在学中の女優、土屋太鳳が八位で入賞。しかしゴール時の顔が明らかに正気ではなく、もはや放送してはならない状態かと疑われる様子だった(実際、その後しばらくは画面に映されなかった)。
ここでの見所は、土屋太鳳が出演する新番組、日曜劇場「IQ246」の主演俳優である陸上競技マニアの織田裕二が迅速に介助に走ったこと。なるほど、織田裕二は格好良い人であるということを再認識し得た。共演者の中谷美紀は心配して号哭していて、なるほど、中谷美紀は本来こんなにも情に厚い人であるのかと認識し得た。
そして表彰式のとき。漸く少しは語を発し得る状態にまでは回復した土屋太鳳が人々に支えられながら出て来て、果たして何を云い出すのかと思えば、苦し気な表情、搾り出すような声で新番組「IQ246」の宣伝。こんなにも決死の覚悟の番組宣伝というものを初めて見た。今宵一番のギャグだったろう。
それにしても、昔この番組の名物と云われた休憩時間の様子を近年は一切流さなくなったのは、番組の価値を大いに損なっていると云わなければならない。