ハイ☆スピード!のクレーンゲーム

映画「ハイ☆スピード!Free! Starting Days」を鑑賞する直前、上演開始時刻の夕方六時まで四十分間以上の時間の余裕があったので、映画館の一階にあるゲームセンターを歩いた。
妖怪ウォッチのクレーンゲームでフユニャンのヌイグルミでも狙ってみようかと思っていたが、やや奥の方には「ハイ☆スピード!」連動のクレーンゲームが二つ並んでいるのを見出した。
左側には「デフォルメフィギュア」のクレーンゲーム。右側には「やわらかマスコット」のクレーンゲーム。「デフォルメフィギュア」は「Vol.2」ということで桐嶋郁弥、桐嶋夏也、芹沢尚の三種が揃っていたが、幸い、椎名旭のフィギュアも残っていた。「やわらかマスコット」は小さなヌイグルミで、七瀬遙、橘真琴、椎名旭、桐嶋郁弥の四種が揃っていた。
そこで先ずは「デフォルメフィギュア」に挑戦。桐嶋夏也のフィギュアを狙いたかったが、生憎、台上には並べられていなかったので狙いようがなかった。ゆえに椎名旭を狙っていたところ、なにしろ未経験に近いので苦戦した結果、とても狙いようもない方向へ追い遣ってしまった。それで椎名旭を狙うのを止めて、店員を呼んできて桐嶋夏也を台上に並べてもらった。このとき椎名旭のフィギュアの位置を少し直してくれたのも幸いだった。こうして途中から桐嶋夏也に狙いを変えて挑んだ結果、苦闘の末に何とか獲得。次に椎名旭にも挑んだが、不図気付けば既に五時五十分を過ぎていたので中断し、桐嶋夏也のフィギュアを持って映画館へ戻った。
映画「ハイ☆スピード!」は今日も面白かった。観る度に笑える箇所も泣ける箇所も増えてくるのは、登場人物と物語世界への愛着が深まってくるからだろうか。
大いに楽しんだあと、夜八時頃、再びゲームセンターへ。見れば「デフォルメフィギュア」のクレーンゲームは五時五十分時点の状態をそのまま保持されていたので安心した。映画鑑賞前に狙っていた椎名旭のフィギュアに再び挑み、長時間の苦闘の末に獲得。こうなると欲が出てくるので、次には桐嶋郁弥のフィギュアに挑戦。一時は無理かと思ったが、意外に早く獲得。さらに芹沢尚にも挑み、これも意外に速く獲得。在庫の四種類を全て揃えることができた。
これで自信を深めてしまい、続いて「やわらかマスコット」のクレーンゲームにも挑戦。狙い易い先頭の位置にあったのは七瀬遙と桐嶋郁弥のヌイグルミ。その後列には椎名旭が二つ。橘真琴のヌイグルミはさらにその奥にしか置かれていなかったので狙いようがなかった。そこで先ずは七瀬遙に挑戦。小さなヌイグルミであるから、箱入のフィギュアよりも掴み易いかのように見えていたが、実際には文字通り掴みどころがなかった。なかなか苦戦を強いられたが、長時間の苦闘の末に先ずは七瀬遙を獲得。この苦闘の過程で、七瀬遙の脇にいた桐嶋郁弥も獲得し易そうな状態になっていたので、引き続き挑み、やや早めに獲得。次に椎名旭を二つ同時に狙ってみたところ、内一つのタグがクレーンに引っ掛かる格好になり、半ば獲得できているにもかかわらず落ちてこないので獲得し切れない奇妙な状態になった。そこへ通りがかった店員が温情で獲得と認めてくれた上に、奥にあった橘真琴を前列に並べてくれた。当然、橘真琴に挑んだが、気合を入れ過ぎたのか、予想以上に苦戦した。どんどん奥へ追い遣ったり変な方角へ向けたりしてしまい、もはや無理なのではないかと諦めそうになったが、徐々に方角を修正しつつ前列へ移動させ、意外に短時間で獲得。四種類を揃えることができた。
気付けば既に夜九時十八分にもなっていた。まさか殆ど人生初挑戦とも云えるクレーンゲームにこんなにも没頭してしまうとは思わなかった。