怪盗ジョーカー第三十七話と芸術探偵ビリジアン

テレヴィアニメ「怪盗ジョーカー」。NTTひかりTVのWEB配信で視聴。
第三十七話「仮面たちへの鎮魂歌」。
舞台はカーニヴァルで盛り上がるヴェネツィア怪盗ジョーカーが狙うのはヴェネツィアの美術館の金獅子像。それを阻止すべく現れるのはフランスの芸術探偵ビリジアン。しかるに、イタリアの怪盗ナイトメアがデビル・ファングの意を受けてジョーカーを狙い、カーニヴァルに集う人々を巻き込んで混乱を惹き起こすに至る。ジョーカーはビリジアンと手を組んでナイトメアを退治する。
原作は、小学館てんとう虫コロコロコミックス『怪盗ジョーカー』第二巻の「仮面たちへの鎮魂歌」。しかし、これにはビリジアンは登場しない。
ナイトメアとビリジアンの両方が登場する話としては、第四巻の特別篇「探偵たちの協奏曲」があるが、これに登場するビリジアンは偽者で、その正体がナイトメア。ビリジアンが登場する話としては第五巻の「華麗なる女王特急」があり、これにはアラビアの探偵アリババも登場するが、ナイトメアは登場しない。
興味深いのは第七巻の「夏と花火と死の芸術」。舞台は日本だが、祭で大勢の人々が集まっていた点では「仮面たちへの鎮魂歌」に近い。国際指名手配犯のアーティスト・ボマーという危険な人物を捉えるべく、フランスからビリジアンが追って来た。ジョーカーとハチは夏祭を楽しみたくて偶々そこにいたが、アーティスト・ボマーの「芸術」に大勢の人々が巻き込まれて大惨事になるのを阻止すべく、ビリジアンと手を組んだ。祭に集う大勢の人々を守り、ビリジアンと手を組んで凶悪な敵を倒す話である点で、この話はテレヴィアニメ版の「仮面たちへの鎮魂歌」を連想させる。