トムニャンのチョコレートパン/ジェリーに襲われるジバニャンとコマさん/ケータの友達を大切にするオロチ
近所の大型食料品店のパン売場で山崎アッカンベーカリー妖怪ウォッチパンのパッケージが新しくなったのを見付けたのは何日前だったろうか。以来、ジバニャンのクリームパンを三回は購入したが、その間、トムニャンのチョコレートパンを見かけたことがなかった。チョコレートパンの顔は今まで永らくキュウビだったが、今回の新装に伴ってトムニャンに変わったらしい。是非とも買いたいが、生憎、今日も売り切れていた。
ところで。
ニコニコ動画の「テレビ東京あにてれちゃんねる」(http://ch.nicovideo.jp/ch7)内の「妖怪ウォッチ」チャンネル(http://ch.nicovideo.jp/youkai-watch)で配信された第百三十一話を視聴。
アンドロイド山田第六回。ケータとジバニャンとウィスパーの話が二つ。内一つはトムニャンの話。
トムニャンとジェリーの事件。
メリケン妖怪のトムニャンは、ケータの家の隣に引越してきた家に住んでいる。そして隣に引越してきたのがUSA人のジェリー。トムニャンとジェリー。しかるにジェリーは鼠には似ていない。ジェリーは妖怪IT企業ヨップル社が最初に販売した妖怪ウォッチを有しているが、その本来の使い方を全く知らない。なぜならジェリーにそれを与えたトムニャン自身がそれを全く知らなかったから。そしてトムニャンはそれを知ったあとにもジェリーにそれを教えることができていない。なぜならジェリーは聴く耳を持たないから。聴く耳を持たず、己の思いを疑うことを知らず、むしろ己の思い込みを他人に押し付ける。まるでグローバル化における米国の振る舞い。
ジバニャンはジェリーに襲われて妖怪メダルを盗まれ、コマさんは襲われて恐れをなして自ら妖怪メダルを差し出した。オロチはジェリーに対して憤りながらも、行動に出る前に先ずは反撃して抹殺してもよいかどうかを「友達」のケータに尋ね、ケータからの懇願に従い、仕方なく怒りを抑えて妖怪メダルを与えた。ケータの顔を立てて怒りの感情を抑え切ったオロチの格好よさが際立った。
先週ここに書いたように、トムニャンは憑いた人間を陽気にしてしまう。人間に憑いて多大の影響を与える力は、トムニャンにはあってジバニャンにはない…と先週ここに書いたが、あらためて考えてみれば、本来はジバニャンにも人間に憑く能力があったのを思い出した。ジバニャンは憑いた人間を交差点でトラックの前に誘い出してしまう恐ろしい力を持っていたのだ。憑依の影響力に関していえば、トムニャンは無害で、ジバニャンこそが恐ろしい。ジバニャンが今その力を自ら封印し得ているのは、ケータが愛情をこめてジバニャンを受け止め、危険な行為を止めさせたからに他ならない。
妖怪なぞトキ事件。
探偵気取りで謎を解きたがる妖怪。まるでケータの大好きな「レンコン教授」のような探偵を気取る。しかるに、なぞトキに憑かれたクマとカンチは「太陽に吠えるヅラ」の刑事のようだった。
なぞトキは謎を深く読もうとして見当違いな推理を展開する。謎を解く力は一切ない。
ケータは給食の時間、まだ半分しか食べていなかった揚げパンを床に落としてしまっていたが、事件の解決後、何事もなかったかのように給食を食べ終えて満足していた。あの揚げパンは、どうなったのだろうか。