カメラ小僧化したMr.スコップと人間化シンディ・ジョーズ/怪獣映画ガゥッジーラの改作版シン・ドジラ/芸術のメタンハイドレートズラ
国民体育大会開催に伴う松山行幸行啓の日。それで快晴だったのだろうか。
ところで。
ニコニコ動画の「テレビ東京あにてれちゃんねる」(http://ch.nicovideo.jp/ch7)内の「妖怪ウォッチ」公式チャンネル(http://ch.nicovideo.jp/youkai-watch)で配信された第百八十九話を視聴。
一。
バスターズトレジャー編第十回「奇跡のオタカラダラケ遺跡」。
今回、ネコ2世は休み。冒険家ゾン・ビー・C(チョッパー)は登場したが、先頭に立って罠にかかっただけ。おかげで「大大大冒険家のインデイさんズラ」ことインディ・ジョーズとジバニャンとコマさんの一行は無事、ダンジョンの奥まで進み得た。そこへ現れた秘宝妖怪エルドラゴーンは、ダンジョン内を満たしていた無数の財宝に目もくれず秘宝妖怪メダルのみを求めて進んできたインディ・ジョーズの志を認め、秘宝妖怪メダルを授けた。しかし目的を達成するためにはあと五枚のメダルを獲得しなければならない。
インディ・ジョーズの目的は、人間の姿に変えられた妹シンディを元の姿へ戻すこと。しかるに当のシンディ自身は今や人間の姿に満足していて、それをカメラ小僧の類に撮影させていた。あろうことか、インディ・ジョーズの盟友だったはずの掘出物商人Mr.スコップまでもカメラ小僧と化し、空地に掘り出された古代遺跡でシンディの撮影会を催すに至っていた。インディ・ジョーズはどう反応するのだろうか。
二。
妖怪ドジラ事件。
ケータが下校途中になぜか道を誤って同じ道を何度も巡り続け、一向に帰り着けず先へ進めなくなっていたのはドジラの所為。ダメラでもなくズボラでもなくドジラ。
ドジラはもともと怪獣映画の主人公の「中の人」だったが、ドジばかり連発して撮影を中断させ、映画そのものをなかったことにされてしまった無念のゆえに妖怪と化した。しかし人から妖怪になったのではなく、人の無念の情が着グルミに宿って妖怪を生じたと説明される。予定されていた怪獣映画の主人公の名は「ガゥッジーラ」だったから、ドジラはUSA出身のメリケン妖怪であるとも解され得る。
ケータはドジラの無念を晴らすべく、ミスタームービーンを召喚してドジラ主演の怪獣映画を制作してもらった。そこでミスタームービーンが制作し始めた映画の題は、「ニュー・ドジラ」ではなく「シン・ドジラ」。
三。
妖怪ブルックりん事件。
ハナホ人に憑かれたケータの似顔絵をフミカに描かせたのはブルックりん。メリケン妖怪。次々面白い落書を作り出してみせるブルックりんの「アート」を、ウィスパーは「少年がよくやるパティーン」と形容した。ブルックりんの「アート」によってジバニャンは青い身体に変えられてドラえもんに近付いた。これに先立ってジバニャンは「その理屈はおかしいニャン!」と発言していた。古典妖怪の一つ目小僧も二つ目小僧に化けた。うんちく魔の実の色を変える大胆な「アート」に、コマさんは「芸術のメタンハイドレートズラ!」と感嘆した。ブルックりんが最後に最高傑作として発表したのは、学校のグラウンド全体を使って描かれたケータの全身像。もちろんハナホ人に憑かれた姿。全校児童生徒がそれを見て盛り上がっていたが、多分(イナホを除けば)妖怪の所為であると理解するはずもないから、ケータが一人で自身の変な姿を描いたとしか思わなかったろう。それでもなお、ケータは「普通」と云われ続け得るのだろうか。