NHK朝ごはんの現場ナレーターは今朝も桑島法子/テレヴィアニメFree!第三期第四話/橘真琴と遠野日和の対決の二つの含意/天才が非才の敗北に動揺する物語として今まで明確に描かれてきたのか
朝、NHK朝ニュースの「朝ごはんの現場」。ナレーターは今朝も桑島法子。パーソナルトレーニングジムのトレーナーは手の込んだ健康な朝食を摂るだけではなく、顧客から送られてくる朝食の写真を点検する。
今日は午前中が代休。ゆえに未明放送のテレヴィアニメ「Free! -Dive to the Future-」(Free!第三期)を録画しておいたのを観たが、これは朝には向いていない作品であるのかもしれない。なぜあんなにも不快な人物を造形してしまえるのだろうか?と思わずにはいなかった。
テレヴィアニメ「Free! -Dive to the Future-」(Free!第三期)第四話。
今は現役の選手ではなくなっているはずの橘真琴が、米国留学までも経た現役の選手である遠野日和と接戦を繰り広げたことは、彼が恐るべき才能を秘めていることを証明している。かつての七瀬遙と似ている。この重要な要素を制作者は物語に活かしてみせるのだろうか。
もう一つ注意に値することがある。桐嶋郁弥を過度に保護しようとして殆ど幽閉しているにも等しい遠野日和は救い難く嫌な奴でしかないと見えるが、劇中に少なくとも一人だけ、彼の抱える闇を気にして、理解して解放したいと思い始めた者がいる。橘真琴に他ならない。この器の大きさを制作者がどこまで描き切るのだろうか。
細部にも興味深い箇所はあった。七瀬遙は今なお鴫野貴澄を警戒している。そして椎名旭は七瀬遙の声真似に巧みだが、今回は鴫野貴澄の声真似も披露した。
ところで。遠野日和が七瀬遙に対し、七瀬遙の泳ぐ姿が周囲の人々を不幸にすると云い放った点については、これこそ「Free!」という物語の核をなしてきた前提であり、そこを彼自身がどのように乗り越え得るのかという問題こそ今後の主題だろうという解釈がtwitter上に流れて来た。なるほど興味深い感想で感心したが、同時に、これまでの物語に対する違和感も明確化した。天才が非才の敗北に動揺するドラマを描くというのが物語の核だとするのは巧い整理だが、第二期までの劇中ではむしろ非才の側を強そうに天才風に描いてきた。そこに違和感があった。そこを劇中で描き直さなければ物語が成り立たない。