小野賢章について

昨夜放送「渡る世間は鬼ばかり」第十一話において小島久子(沢田雅美)が新たに開業した洗濯代行業の店に最初に訪れた二人の大学生と思しい男子について。羽田健太郎作曲の主題曲に合わせて流れる出演者テロップを確認するに、「客」として井川哲也、小野賢章、福田智久の名が見える。白いTシャツを着た小柄な方が小野賢章。もう一人は多分、福田智久だろう。
小野賢章http://www.sunaoka.com/actors/ono/ono.html)は、PureBOYS馬場徹と同じく砂岡事務所の所属。一九八九年十月五日生の十八歳、福岡の出身。身長一六七cm、体重四七・五kg。特技の筆頭に体操を上げてあるのは注目に値する。なるほど体操選手風の顔立ちだと思う。さらに注目すべきは林遣都池松壮亮溝端淳平主演の映画「DIVE!!」(http://www.dive-movie.jp/)に出演していること。だが、さらに注目すべきは、映画「ハリーポッター」連作の日本語吹替版において、主人公ハリーポッターの声優をしていること。確かに、昨夜のドラマにおける数十秒間の出番で見ても、大変な美声の持ち主であると感じられた。
昨夜放送のこのドラマにおける彼の演技を改めて見ていて、このドラマにおいて演技をするということの難しさを想像せざるを得ない。彼自身は持前の美声を存分に生かして表情豊かに演技をしているのだが、(一)如何せん台詞が長々しくて説明過剰で一つ一つの言葉に心を込めるのは不可能だし、もっと困るのは(二)他の人物(昨夜の場合には久子役の沢田雅美)が長大な説明口調の台詞を延々話している間、会話しているかのような雰囲気を出すため、それなりに表情に変化を付けながら反応をし続けてみせなければならないからだ。単なる解説文に感情を込めるのは難しい。小野賢章や福田智久はそこを確り演じていたのだが、これが例えば高木雄也だったら無表情で立ち尽くすほかなかったろうと想像される。