新番組=NHKブラタモリ第一回=早稲田

今宵からの新番組。NHK総合「ブラタモリ」。
昨年十二月十三日に特別番組として放送されたことが一度あったが、今宵からは毎週木曜日の夜に放送されるようで、第一回目の旅先はタモリの母校のある「早稲田」。
最も面白かったのは神田川に沿って歩いていた場面。街路灯に記載されている所在地が豊島区だったり新宿区だったりすることに目を付けて、近隣の住人に話を聞き古地図を開いて、その謎を解き明かしてゆく展開は、まるで探偵小説における名探偵の推理のようでもあった。
坂道における「高低差」の妙味を語る段も面白かったが、椿山荘からの景色を眺めつつ、縄文時代の景観にまで思いを馳せるところに至っては、タモリが歴史学的・考古学的な想像力の持ち主でさえあることを改めて証明したと云えるだろう。早稲田大学の学生たちが大先輩タモリの薀蓄を聞いて感嘆していたのも見ものだった。あんな大先輩がいるなんて羨ましい。
主題歌を歌うのは井上陽水。流石はタモリ番組。これで仮にナレイションをつとめるのが黒柳徹子だったら完璧だったはずなのだが、いくらNHKでも流石にそこまでは無理なのだろうか（否、そんなことはないはずだ）。散歩の随行員には（現行の女子アナウンサーよりも）青年時代のタモリに瓜二つであるとタモリから云われている要潤や、「タモリ倶楽部」に出没する半田健人を起用してもよいのではないかと思う。