ドラマ生まれる。第五話

TBS系。金曜ドラマ「生まれる。」第五話。
大学に通いながらも、林田家パン店「パンテン」でパン職人を目指して本格的に、意欲的に働いている次男の林田浩二(中島健人)は、店の常連客である小学生の西嶋丸子(宮武祭)に誘われて、その弟と三人で遊園地へ遊びに行くことを約したが、当日の朝には姉の林田愛美(堀北真希)をも呼び出して、四人で大いに遊んだ。西嶋丸子の弟の西嶋萌生(高井萌生)は所謂ダウン症の子だったが、林田浩二は彼とも直ぐに仲よくなった。
西嶋丸子は「パンテン」の「イケメンのおにいちゃん」が弟の西嶋萌生とも直ぐに仲よくなってくれるだろうと見込んだからこそ、遊園地へ一緒に来て欲しいと願い、声をかけたのだろう。他方、林田浩二もまた、自身と同じく姉の林田愛美も西嶋萌生と直ぐに仲よくなり得るだろうと確信して、急に呼び出したに相違ない。そして全ての期待、予想は的中した。
このことは林田浩二にとっては、母の林田愛子(田中美佐子)への応援団の二人目にすべく姉を説得するためのよい機会でもあると思われたようだ。彼は既に、生まれてくる弟又は妹を守り、母を守り、店を守り、家を守るために生きるのが自身の道であると決意しているが、やはり姉や兄や妹にも応援して欲しいと願っているのだ。
家族の問題を取り上げておきながらこのドラマで家族の和やかな場面が描かれることは皆無に近いが、そうした中で、林田浩二と林田愛美が小さな子ども二人を相手に盛り上がった場面、そして西嶋家からの帰途、林田浩二の生まれる前や幼少時について林田愛美が思い出して語り、林田浩二が恥ずかしがった場面は、彼等が好い姉弟であることを感じさせた。