仮面ライダーフォーゼ第十七話

仮面ライダー生誕40周年記念作品「仮面ライダーフォーゼ」。
第十七話「流・星・登・場」。
前回の第十六話で唐突に登場した新たな、しかも強力な仮面ライダー。その名をメテオと云う。新春一回目にあたる今朝の第十七話ではそのメテオに変身する人物、「中の人」が登場した。その名を朔田流星(吉沢亮)と云う。かなりの美形で、一見なかなか好ましい人物を演じてはいるが、その実は如月弦太朗(福士蒼汰)を心から馬鹿にしている嫌な奴。
嫌な奴であることにはそれなりの事情があるらしい。彼はフォーゼを敵と認識しているのだ。とはいえ、メテオは「反ゾディアーツ連盟」を名乗る団体から放たれた刺客であり、ゾディアーツに敵対しているはずである以上、その限りではフォーゼとの共闘の余地もある。しかし闘う理由が両名では異なる。
今回の話で明らかになったことの一つは、朔田流星がゾディアーツの「当たり」か「外れ」かの判別に関心を持っているということ。「当たり」というのは「ラストワン」という限界を超越して再生して進化を遂げることを指していて、そうして進化ののちに出現し得るアリエスのゾディアーツに遭うことを、彼は願望している。願望する理由は、彼の友(如月弦太朗の言に云う「ダチ」)らしい人物がゾディアーツに変身して負傷して、恐らくは今なお病床に臥せているのを何とかして救いたいということにあるように見受けるが、真相は未だ明かされてはいない。
敵ゾディアーツがJK=ジェイク(土屋シオン)を人質にして、フォーゼに対し、友を殺されたくなければ直ちに変身を解除せよ!と要求したとき、JKは如月弦太朗に対し、早く変身を解除するように要求した。素直で尤もな言動であるはずだが、特撮ヒーロードラマでも一般テレヴィドラマでも滅多に見ることのない言動であるかもしれない。
敵ゾディアーツに変身する天ノ川学園第二位の優等生が如月弦太朗を馬鹿にしたとき、学園第一位の優等生である歌星賢吾(高橋龍輝)は如月弦太朗を「前人未到の馬鹿」と形容して、馬鹿にはできないことを述べたのが今朝一番のよい場面。
他方、「前人未到の馬鹿」である如月弦太朗は、その学園第二位の優等生の特徴が敵ゾディアーツにも認められることを発見して、両者の同一性を見抜く見事な判断力を発揮した。あらゆる人々を友にしたいと考える彼は、友になるかもしれない相手の特徴を瞬時に細部まで観察し記憶する能力を有していたのだ。この観察力と判断力は朔田流星に対してはどのように働くのだろうか。今後に注目しよう。
なお、城島ユウキ(清水富美加)は何時ものように如月弦太朗の変身の際には常に「宇宙キター!」を一緒にやっていたが、メテオの出現の直前にも「隕石キター!」をやっていた。