第十七巻と第十八巻

夕食後、てんとう虫コロコロコミックス「怪盗ジョーカー」の第十七巻と第十八巻を読んだ。
第十七巻の巻末の「おまけコーナー17」の最後の頁では「ジョーカーがテレビアニメになる」ことが発表されている。その最後のコマには「はたしてアニメ化の話は本当なのか?くわしい情報は2014年7月15日に出るコロコロコミックで大発表!!」と書かれているが、そこには既に、アニメ版「怪盗ジョーカー」の設定資料の一部が掲載されている。第十七巻が発行されたのは二〇一四年七月二日であるから、これが第一報だったのだろう。これを発売と同時に手にした読者は驚いたに相違ない。
続く第十八巻の巻末の「おまけコーナー18」は、「アニメ化記念スペシャル」(そして「アニメ化記念まさかの23ページスペシャル(後編)」)と銘打ち、「おまけコーナー」としては異例の二十三頁もの紙数を割いて、二部に分けてアニメ制作者と声優の顔触れを紹介している。「ドラえもん」や「クレヨンしんちゃん」「プリキュア」等を手がけた鶴崎プロデューサーが発案して以来三年間にも及んだ各方面への苦しい交渉を経て、漸く企画が実現を見たこと、映画「ドラえもん」を手がけた寺本幸代監督を迎えて詳細な設定が具体化されたこと、脚本家には佐藤大&うえのきみこを迎えたこと等が明かされている。原作者たかはしひでやすが映画「ドラえもん」における魅力ある場面の数々を想起して「やった!このアニメはいける!!」と確信したことを描いた場面には凄みがある。寺本監督はウルトラセブンの「背中から腰にかけてのライン」の美に魅了されていることも記されているが、そうした美へのこだわりがあってこそ、ジョーカーの姿形の美しさがあのように現れたのだろう。