ダンドリ。第九話

フジテレビ系。ドラマ「ダンドリ。Dance★Drill」。脚本:半澤律子。原案:長谷川晶一「ダンス・ラブ★グランプリ〜県立厚木高校ダンスドリル部・全米制覇の記録」(主婦の友社)。音楽:住友紀人。主題歌:UVERworld「SHAMROCK」(gr8! records)。ダンス監修:前田千代(日本チアダンス協会)。企画:金井卓也&松崎容子。プロデュース:森安彩&永井麗子。制作:フジテレビ&共同テレビ。演出:小林義則。第九話。
鈴木カルロス三郎太(増田貴久)の両親がブラジルへ帰国。彼の帰国の日も近い。カルロス物語を見守ってきた視聴者にとって涙の結末の時が近付きつつある。見逃さないよう見届けなければならない。
ところで、両親の帰郷に伴ってカルロスは一人暮らし。弁当を自ら準備しなければならないが、慣れていなくてなかなか上手くゆかなくて、米を炊くのさえ失敗してしまった。早弁しようにも弁当を作ることもできなかったのだ。そこで、担任教諭の石橋渡(国分太一)が食事を提供しようと申し出た。石橋渡先生は、「かなめん」こと相川要(榮倉奈々)にカルロスが六度も恋を告白し交際を申し込んでは六度も断られたことを知っていて、それで今、来るべき七度目の告白を陰ながら温かく見守りたいと考えていた。だが、生憎そんな石橋渡先生も急遽、金沢にいる父、誠三(夏八木勲)の病の件で直ぐに帰郷しなければならなくなった。さて、カルロスの食生活の危機は一体どうなるのか?と心配したが、予想通り、「かなめん」の母、相川ふさ江(戸田恵子)が助けてくれた。期待通りではあるのだが、気になるのは、カルロスが自ら相川家に救いを求めたのか、それとも石橋渡先生が相川家に連絡、依頼しておいてくれたのか?という問題だ。後者であるべきだと考えている。
「暇な」渡辺かしこ(木南晴夏)と一緒にカルロス三郎太と橋本吾郎(篠山輝信)はチアダンス部「MAYFISH」の名誉回復のため徹夜で頑張った。愛する人のための仕事をやり遂げて疲れて横になりながら、相川かなめんの感激の声を聞いて再び眠りに就こうとするときのカルロスの満ち足りたような幸福の表情が見ものだった。またカルロスとは違って意外に確り者と思しい橋本吾郎が何時でも確り手助けしているのも楽しい。カルロスの情熱を愛する吾郎もまた情熱的な男子なのだ。