受験の神様第三話

日本テレビ系。土曜ドラマ「受験の神様」。
脚本:福間正浩。音楽:池頼広。主題歌:TOKIO「本日、未熟者」[作詞&作曲:中島みゆき]。プロデューサー:西憲彦(日本テレビ)&鈴木聡(ケイファクトリー)&渡邉浩仁(日テレアックスオン)。製作協力:日テレアックスオン。演出:大谷太郎。第三話。
菅原道子(成海璃子)の、小薗江愛理(手塚恵美)と西園寺義継(森本龍太郎)に対する冷たく酷い仕打は不当だろうか?だが、あれが不公平だったか否かを判断するに際しては、梅沢広(長島弘宜)の家庭教師として菅原道子を迎えるにあたり彼の父の梅沢勇(山口達也TOKIO])がどれだけ苦労したかを先ずは考慮しておくべきだろう。勇にも色々困った面はあるにせよ、勉強に目覚めた吾が子のためならどんな労苦をも厭わないという彼の熱意と愛情は本物なのだ。それに比して西園寺公嗣(森崎博之)と手塚由美(須藤理彩)は何と安直だったことか。天木茂雄(西村雅彦)に至っては、勤務先における己の部下である梅沢勇が苦労して迎えた「受験の神様」を己の子の家庭教師にすべく、梅沢家に勝手に乗り込み、会社での上下関係を持ち出して己等の優先性を主張した挙句、金で横取りしようとしたのだ。しかも彼の子の「フレンチ王子」こと愛嵐(泉澤祐希)は、単に父の勤務先で偶々父の部下をしているに過ぎない梅沢勇を「使用人」扱いしたのだから、菅原道子の評した通り、誠に親子ともに「屑」であるとしか云いようがない。彼等父子を菅原道子が門前払いにしたのは正しい。そして菅原道子が梅沢広への教授を最優先して西園寺公嗣と手塚由美を冷遇したのは、それぞれの子の親の姿勢を考えるなら、これまた当然の判断だったと云うべきではないだろうか。