渡る世間は鬼ばかり第十六話

TBS系。橋田寿賀子ドラマ「橋田寿賀子ドラマ渡る世間は鬼ばかり」。
作(脚本):橋田寿賀子。音楽:羽田健太郎。ナレーション:石坂浩二。演出:清弘誠。プロデューサー:石井ふく子。第九部第十六話。
神林=本間常子(京唄子)の入院に伴い、長男の本間英作(植草克秀[少年隊])は病院においてその世話をすることを妻の本間長子(藤田朋子)に依頼したが、長子はそれを拒否。常子の世話をするために父の料亭「岡倉」の手伝いを辞さなければならなくなる位なら、むしろ離婚した方がマシである!とまで云った。しかるに眼前それを聞かされた岡倉大吉(宇津井健)は怒った。そんな我侭を云う奴に育てた憶えはない!勘当する!と。父に怒られたことで心を入れ換えたのか、翌日からは長子、病院へ通い、常子のために尽くし始めた。あたかも、そうするのを当然であると固より心から思っていたかのように。そのことが常子と英作を心から感動させたのは云うまでもない。大吉からの叱責を機に別人と化したかのような変化には驚かされる。
ともあれ、こうして長子が料亭「おかくら」から去ったのを受けて、大吉は新たな給仕掛として小宮怜子(池内淳子)を迎え入れた。大吉のこの人事について、青山タキ(野村昭子)が今までの時点で賛意も何も示していないのも甚だ気になるところではある。