炎神戦隊ゴーオンジャーGP38

東映炎神戦隊ゴーオンジャー」。
第三十八話「乙女ノホンキ」。武上純希脚本。竹本昇監督。
蛮機族ガイアーク害水目の蛮機獣シャワーバンキ(声:鶴ひろみ)の姿形は、まるで永井豪がデザインしたのかと思われる程、子ども向け番組にしては過激だった。
そんなシャワーバンキのため害水大臣ケガレシア(及川奈央)が調合した謎の液体の力により、なぜか男子だけは敵も味方も固まって動かなくなってしまう現象が発生。これをケガレシアはゴーオンジャーを完全に打倒し得る好機と捉えた。しかし害気大臣キタネイダス(声:真殿光昭)が動かなくなってしまったのを目の当たりにしても殆ど動じることのないケガレシアというのも凄い。元に戻せる自信があったのだろうか。この謎の液体自体がそもそも調合の失敗に伴う偶然の産物でしかないのに。
ともかくも敵も味方も男子が動けなくなった中、敵も味方も女子のみによる戦闘を繰り広げた(ただしケガレシアの出陣はなかった)。
ゴーオンイエロー楼山早輝(逢沢りな)が、普段と変わらず何事についても頼りない面はあったものの、仲間たちのいない危機の中、色々な奇策を講じて意外に逞しく応戦していたのに比べて、ゴーオンシルバー須塔美羽(杉本有美)は逆に普段とは一転、思いのほか弱々しかった。普段は冷静な判断力を備えた強い女子だが、兄のゴーオンゴールド須塔大翔(徳山秀典)がいなくなるだけで、あんなにも駄目な子になってしまうとは意外な側面だった。
今朝の一番の見所は、ペイパードライヴァーの早輝が巨大キャンピングカーの「ギンジロー号」を必死に運転して、山道を疾走し、空中から迫るシャワーバンキ&蛮ドーマ軍の追撃をかわしてゆく一種のカーチェイスにあったと思うが、もちろん、ゴーオン男子五人組が百貨店のショウウィンドウのマネキン人形にさせられて女装をさせられ、通行人たちの注目を浴びていたところも面白かった。既に実績のあるゴーオングリーン城範人(碓井将大)は今回も流石に女子高校生そのものに見えたが、他の四人も案外、それぞれ似合っていたような気がする。ゴーオンブルー香坂連(片岡信和)は「Oh!モーレツ」とか云い出しそうな表情だったし、ゴーオンレッド江角走輔(古原靖久)は、髪型の所為か、何となくフェミニスト評論家風とも思われた。ゴーオンブラック石原軍平(海老澤健次)と大翔は美人の女装子(じょそこ)に見えた。