メイちゃんの執事第七話

フジテレビ系。ドラマ「メイちゃんの執事」。第七話。
原作:宮城理子。脚本:古家和尚。音楽:河野伸高見優。主題歌:ROCK‘A’TRENCH「My SunShine」。企画:後藤博幸&太田大。プロデューサー:橋本芙美共同テレビ)。制作:フジテレビ&共同テレビ。演出:石川淳一
今宵の話で最も印象深かったのは、忍(向井理)の秘められた本心のようなものが、わずかばかりとはいえ垣間見えたように思われるところだ。彼は「ルチア」こと本郷詩織(山田優)に仕える忠実な家臣(「執事」)であり、主君のためにはどんなことでも冷徹に遂行できる人物としか見えていなかったが、今宵の第七話では、そうではない面が初めて描かれた。ルチアの命により山田多美(谷村美月)が東雲メイ(榮倉奈々)と柴田剣人(佐藤健)を殺害しようとしたのを、山田多美の執事であると同時に幼馴染みでもあった神田(阿部進之介)は山田多美に罪を犯させたくなくて邪魔したが、なおも山田多美がナイフを取り出して、何としてもメイ等を殺害して使命を全うしようとしたとき、それを止めたのは忍だったのだ。彼の考えがルチアの考えとの間にどのような相違点を有するのか今のところ判らないが、判明しているのは、ルチアが狂気に陥っているのとは異なり、忍は覚めていて冷めているということだろう。
もう一つの重要な見せ場としては、四国の香川の浜辺の夕暮れ、柴田剣人が東雲メイに背後から抱き付く場面があった。「俺では駄目か?」みたいな類の台詞を云いながら背後から抱き締めるという愛の告白の仕方は俗に「あすなろ抱き」と云われる(或いはむしろ「キムタク抱き」と云ってもよいかもしれない)が、佐藤健も今回その系譜に連なったのか(もっとも、意外にも増田貴久も一応「あすなろ抱き」経験者ではある)。
六本木(加藤慶祐)や築地(南圭介)や中目黒(山口賢貴)にも今週は多少は目立つ場面があったようだ。