仮面ライダーW(ダブル)第二十三話

東映仮面ライダーW(ダブル)」。
第二十三話「唇にLを/シンガーソングライダー」。
脚本:三条陸。監督:田崎竜太
風都のテレヴィで大人気の、視聴者参加型の歌謡番組「フーティックアイドル」に飛び入り出場した謎の男子デュオ「仮面シンガー」。その正体はもちろん左翔太郎(桐山漣)とフィリップ(菅田将暉)。二人の歌に、彼等の正体を知らない観衆や視聴者は大いに盛り上がったが、二人の正体を知っている鳴海亜樹子(山本ひかる)と風都警察署の真倉俊(中川真吾)は、二人の意外なアイドル性に大喜びだった。視聴者の一人として二人を見ていた風都の元アイドル「若菜姫」こと園咲若菜(飛鳥凛)も。
若菜は、仮面シンガーの内の一人が(第十三話と第十四話で事件を依頼したことのある)あの鳴海探偵事務所の探偵であることに気付いて、そのことから自ずから、彼の横にいるのが探偵事務所の奥の部屋に隠れていたどこか懐かしい謎の天才少年であることを察して、感激していた。
歌の下手な、しかも変な歌を作るシンガーソングライターの「ジミー中田」こと中田次郎(冨田佳輔)を応援し続け、何とかして成功させるため、必死になって働いて稼いだ金を全て審査員の買収工作等に使っていた墨田ゆきほ(中野公美子)。最近、アイドルのファンを戯画化したような人物をテレヴィドラマで見かけることが多い気がする。
このようにドラマを構成する要素は相変わらず面白いのに、どういうわけか全体としては以前のようには楽しめないのは、多分、仮面ライダーアクセルが登場してからというもの、主人公であるはずの翔太郎の描写がバランスを失しているとしか思えないところが気になるからだ。ジミー中田と翔太郎の間の、一体どこが似ていると云うのかも判らない。