戦国武将人気のウラ事情

鈴木眞哉の『戦国武将 人気のウラ事情』を読んだ。戦国武将と云えば近年ますます人気のようだが、多くの武将について世間で云われていることの大半は、江戸時代以降に講釈師によって創作された「見てきたような嘘」である疑いがあるということを知った。さらに面白かったのは、戦国武将についての優劣の比較論が無意味であることを指摘するにあたり、天下統一に関する世間一般のイメージが殆ど高校野球みたいなことになっていることを問題にしているところ。織田信長のような一部の変人を別にすれば、各地の戦国武将たちは決して地方予選を戦っていたわけではなく、全国大会への出場を目指したわけでもないのだ。

戦国武将・人気のウラ事情 (PHP新書)