女帝薫子第二話
テレビ朝日系。日曜ナイトドラマ「女帝 薫子」第二話。
銀座の高級ホステスの店「ゴージャス」におけるホステスたちの派閥間の熾烈な抗争は、それぞれ秋田と長崎から出てきたばかりの二人の新人、西村紗也(桐谷美玲)と南野美樹(黒川智花)をも否応なく巻き込み始め、話は盛り上がってきている。
他方、紗也の幼馴染みの清い恋人、小島純平(中村優一)にもドラマが生じてきた。紗也の自称「ボディガード」の彼は、恋人の身を心配する余り、就職したばかりの材木会社を辞めて秋田の能代から銀座へ出てきたが、紗也が純平への思いのゆえに逆に純平との連絡を断ち切ることを決意して携帯電話を変更したことから、連絡を取り得なくなって途方に暮れて、それでもなお恋人を探し出して助け出したいと思った彼は、先ずは銀座に拠り所を作るべく、夜の店でアルバイトを始めた。
現時点で彼が東京の銀座の夜の世界に染まる意を全く持っていないことは、彼が秋田の言葉を捨てようとはしていないところによく表れている。紗也がどこかにいるはずの夜の街の、どこであれ夜の店で働き始めようと決意して、求人中の店に応募した彼が、折角の就職先を直ぐに辞めて東京へ出てくるような無謀な真似をした「訳」を店主から尋ねられたとき、応えて云った「人を探すてて」という語の、余りにも素朴な響が印象深かった。