旅行記二/松山から土佐へ/高知県立美術館を一時間で見物/名所はりまや橋/南国土佐を後にして記念碑/鰹の塩タタキ丼

 旅行記二。
 朝六時半から七時までホテルの一階の食堂で朝食。宇和島風の鯛飯があって心惹かれたが、今回は敢えて菜飯を選択した。夏目漱石の「坊っちゃん」で「なもし」との駄洒落で言及されていたのが菜飯。「なめしとなもしとは違うぞなもし」の類。途中から、鯛のムニエルも追加した。
 NHK朝ニュースにおける「朝ごはんの現場」の神谷浩史ナレーションの回は明日からの再開か。
 松山における仕事は速やかに終わり、高知へ向けて移動。途上、高知の南国で遅めの昼食。土佐の豚肉を用いた野菜炒めが美味だった。
 高知における仕事を早めに始め、早めに完了。そこで大急ぎ高知県立美術館へ。閉館一時間前に入館し、「王様の美術館展」と、コレクションによるシャガール展示と、夏休企画の「餅まき」展示と、石元泰博コレクション展示を一気に鑑賞した。展覧会名の「王様の美術館」とは、今回展示中のマグリットの名画の題に因んでいるが、同時に往年のテレヴィドラマ「王様のレストラン」を連想させて面白い命名。
 閉館と同時に館を出て、高知県立美術館の夕景を眺めたあと、土佐電気鉄道の駅へ。堀詰駅で降車して今宵のホテルへ入った。暫し休憩したあと外出。土佐を代表する名所、「はりまや橋」へ。オルゴール風の音楽が聴こえてきたのは、橋の近くにあるカラクリ時計の音だった。橋の西側には土佐が生んだヒーロー「アンパンマン」の石像があったが、東側へ行けば対をなすべき「ばいきんまん」の石像があった。橋の東側から西側を眺めれば、見事に夕陽に染まった夕空があった。そして夜七時半頃、名歌「南国土佐を後にして」記念碑では、一時間に一度の、その歌が流れてくるのを聴くことができた。歌うのはもちろん名誉高知県人のペギー葉山。同じ歌が二度繰り返され、二度とも聴いた。
 商店街を歩けば、「よさこい」の練習に励んでいる団体が随所に見られた。商店街を西へ進み、鰹料理の店に入った。高知、土佐に来たら鰹を食べておきたいと思っていたので、この店の塩タタキ丼で夕食。この店には昨年五月の連休にも来た。ホテルの一階にあるコンヴィニエンス店で牛乳と珈琲牛乳と水を買い、宿泊室へ帰着。しかし九時半にはホテルの二階の食堂へ。今宵は既に充分食べ終えてはいたが、折角であるので、無料サーヴィス夜鳴ソバも頂戴した。