のだめカンタービレ第三話

フジテレビ系。月九ドラマ「のだめカンタービレ」。
原作:二ノ宮知子のだめカンタービレ』(講談社「月刊Kiss」)。脚本:衛藤凛。音楽:服部隆之。主題曲(序曲):ベートーフェン「交響曲第七番イ長調op.92」/(終曲):ガーシュウィンラプソディー・イン・ブルー」。プロデュース:若松央樹清水一幸。制作:フジテレビドラマ制作センター。演出:川村泰祐。第三話。
千秋真一(玉木宏)をめぐる恋敵として野田恵上野樹里)に対抗心を燃やし続ける奥山真澄(小出恵介)。千秋真一に対抗心を抱きつつ、野田恵と奥山真澄の楽しそうな抗争に混ぜてもらおうとしている峰龍太郎(瑛太)。彼等四人が揃うと場が盛り上がる。一人では弱くとも数人まとまることで面白くなるとは音楽ドラマに相応しい。アンサンブルと云ってもよいかもしれない。
佐久桜(サエコ)と野田恵が一緒に行動する場面も楽しかった。
千秋真一に対して一方的に競合し敵対する指揮科二番目の優等生、大河内守(遠藤雄弥)は今週も活躍。「Sオケ」で千秋真一が(指揮科の彼を差し置いて)指揮を執り始めた現場に乗り込み、指揮者としては千秋真一よりも自身の方が正統で優位にある(「この学校で二番目」)ということを主張しようとしたが、丁度そのときコントラバスを抱えた佐久桜が入ってきて激突され、飛ばされて気絶していた。千秋真一の指揮者としての指導力を疑っていた玉木圭司(近藤公園)と橋本洋平(坂本真)の背後に現れたときにも「この学校で二番目」の名乗りを上げようとしたが、そのとき既に千秋真一を信頼してもよいと思い始めていた両名には思い切り無視されてしまった。そういえば先週の第二話で大河内守は千秋真一に「そのズボン、どこのブランド?」と訊いていたが、教えてもらえなかったらしい。
中華料理店「裏軒」主人の峰龍見(伊武雅刀)は自慢の子息、龍太郎の「Sオケ」コンサートマスター就任に感動の涙を流していた。このドラマで最も素直な心の持ち主は彼だ。そして龍太郎は、「Aオケ」に対抗して「Sオケ」を盛り上げるため千秋真一を担ぎ上げて「Sオケ」全員に奮起を促し、煽り、鼓舞していた。担ぎ上げられる千秋真一自身の意向も何も確認しないで勝手に盛り上がっていた「Sオケ」衆。見ていて気分の盛り上がる場面だった。