おしゃれイズム溝端淳平

日本テレビ系「おしゃれイズム」に溝端淳平が登場した。貴重な映像が幾つかあった。例えば、彼の出身地である和歌山県橋本市恋野の現在の様子を伝える映像。或いは、平成十二年の恋野区だんじり祭における彼の姿を伝える映像。極めて貴重な資料だ。彼の面白さは、道路に信号機もないような田舎の町の、普通の健全な家庭に生まれ育った「ワルガキ」の少年だったことに因るものなのだろう…と思われてくる内容の番組だった。
所属芸能事務所を同じくする山本裕典による彼についての証言が番組中に明らかにされたが、それによれば彼の弱点は「部屋が汚い」「カバンの中がめちゃくちゃ汚い」。彼が「世界ウルルン滞在記」の都合で海外に出張していた間、所属事務所の社長の夫人が留守中の彼の居室に入らざるを得ない事情があったが、余りにも汚くて、埃に見舞われ、病気になったとか。社長夫人はその埃を「淳平菌」と名付けたとのこと。
また、映画「DIVE!!」で共演した池松壮亮NHK大河ドラマ義経」で源頼朝少年時代や同「風林火山」で武田信玄少年時代を演じた俳優)によれば、溝端淳平の「変わった趣味」として「一人カラオケに行く所」があるとのこと。そもそも一人で行動することが苦にならない上、集団行動が余り得意ではない面もあるようだが、少なくともカラオケに関して云えば、むしろ余り人前で歌いたくないというのが真相なのだろうか。否、カラオケ店の個室に入っても必ずしも歌い続けるわけではなく、普通にテレヴィを見たり寝たりして寛ぐだけのこともあるようなので、むしろ彼の言に云う「人肌恋しい」ことに因る行動なのかもしれない。上京して間もない頃は所謂ホームシックで寂しくて毎日のように吉野家とコンヴィニへ通っていたとの発言もあったから、案外、今は吉野家とコンヴィニの代わりにカラオケ店へ行っているのかもしれない。
司会者からの質問に真面目にキチンと答えようとして却って変な言葉遣いになってしまっている感じもあって全体として彼の発言は面白かったが、中でも傑作は「休みの日は休んでますね」発言だろう。
他方、郷里の恋野の学校ではモテモテだったのではないか?との司会者からの質問に「全然モテなかったですね」「三枚目キャラで」と答えていたのはどうなのか。彼としては正直に答えたつもりか知らないが、それが客観的に見て真相であるとは限らない。彼の言を総合して推測するに多分、実態は「一応モテるし恋も幾度も経験したものの、部屋の汚さを知られるや、直ぐフラレてしまう」と云うことではないか。ちなみに本年三月四日放送「踊る!さんま御殿」で彼は友人の母親に口説かれた苦い思い出を語っていた。
番組中、映画「DIVE!!」のことは上手い具合に話題になっていたのに対し、初の主演ドラマに関しては「主演ドラマ」という語だけ一度は出たものの流石に「ハチワンダイバー」という題は出てこなかった。当然か。しかし現在の彼のあの髪型はハチワン菅田健太郎のものであって「DIVE!!」の沖津飛沫のものではないだろう。番組中に流された映画「DIVE!!」における彼のダイビングの映像を見ても、一年前の夏に撮影されたはずのそのときの彼の髪型は無論のこと顔の肉付きまでも今とは違っている。そこが面白い。