三浦春馬主演ブラッディ・マンデイ第六話

TBS系。土曜ドラマブラッディ・マンデイ」。
原作:(作)龍門諒&(画)恵広史。脚本:渡辺雄介。主題歌:flumpool「Over the rain ひかりの橋」。音楽:井筒昭雄。音楽プロデュース:志田博英。プロデューサー:蒔田光治&神戸明&樋口優香。製作:東宝&TBS。演出:波多野貴文。第六話。
テロリスト集団の主導者「J」こと神崎潤(成宮寛貴[特別出演])は部下のハッカーの「ブルーバード」(山口龍人)に「罰を下した」のだろうか。その場面こそなかったものの、罰を下そうとする場面があった以上、多分そうなったのだろう。当初このドラマには残酷な描写が多かったが、やはり時間帯のことを考慮したのか、今回は直接の描写が避けられていたように思う。例えばテロリスト集団の用心棒として活躍してきた出門丈一(TET)が仲間のはずの折原マヤ(吉瀬美智子)によって殺害される場面がそうだった。
テロリストの武器「ブラッディX」に対する「抗ウィルス剤」を開発しようとしていた生物化学者の敷村壮介(神保悟志)は、二年前には既にその研究に成功していて、時の内閣官房長官、安岡啓太郎(浜田晃)に報告したが、この権力者は「ブラッディXを全て処分すること」が政府の決定であり、ゆえに抗ウィルス剤の必要がなくなったこと、換言すれば、国の特別な予算による特別な事業としての抗ウィルス剤の調査研究を廃することを告げた。だが、「ブラッディXを全て処分する」とはどういうことか。ウィルスの撲滅が不可能ではないと判断できる条件というのは極めて特殊ではないだろうか。例えば、当該ウィルスが政府の手中に完全に収められているような状況でもない限り、そのような判断は可能ではないように思われる。しかるにそうなると政府とテロリストの区別も付かなくなってしまう。奇妙なことだ。しかし逆に、当該ウィルスの撲滅が不可能であることを認識した上で、それでも、抗ウィルス剤を無用と決定したのだとしても、結局は同じことになってしまうのだ。