SPEC第六話

TBS系。金曜ドラマ「SPEC(スペック) 警視庁公安部公安第五課未詳事件特別対策係事件簿」。第六話。
一十一[ニノマエジュウイチ](神木隆之介)の存在は、既に警視庁公安部の把握するところであることが判明した。里中貢(大森南朋)が入手していた警視庁公安部の極秘資料には、一十一をも含めた大勢の「SPEC」所有者の名が記されていた。当麻紗綾(戸田恵梨香)が里中貢の遺品中から発見したその資料によると、一十一の「SPEC」は時間を止めること。だが、これまでの劇中の描写を見る限り、彼の能力は時間を止めることであるよりは厳密には、云わば時間が止まっているに等しい程に時間がゆっくり流れる中で一人だけ正常に動くこと、否、正確に云えば、時間よりも異様に速く動くことであるように思われる。
里中貢は警視庁公安部の潜入捜査官の一人だったが、同時に、警視庁公安部と敵対する勢力に脅迫されて警視庁公安部を裏切ってもいた。そして医師の海野亮太(安田顕)は、警察病院に勤務していながら同時に、「病を処方する」という奇妙な「SPEC」の所有者でもあり、しかも里中貢に対する脅迫の行為を担っていたのである以上、警視庁公安部に敵対する勢力の一員でもあるのは明白だ。彼を捕えて抹殺しようとしていた連中は、何れの勢力だろうか。
当麻紗綾が気付いたように、警視庁公安部には「SPEC」の存在を把握して詳細に網羅的に捜査していた部署が公安第五課未詳事件特別対策係よりも先に存在していたわけだが、未詳事件特別対策係の嘱託係長、野々村光太郎(竜雷太)はそれを知っているのだろうか。