Myojo第十七回Jr.大賞

本日発売のアイドル雑誌「Myojo」二〇一一年三月号には、男子アイドル候補生ジャニーズJr.の人気と勢力を測定するための、年に一度の大々的な読者投票「Jr.大賞」の、第十七回の投票結果の発表があった。
第十七回Jr.大賞「恋人にしたいJr.」の栄えある第一位には、中島健人が選出された。昨年度まで二年連続で第二位を占めてきた彼が、強敵の中山優馬を下して、ついに念願の第一位の栄冠を勝ち取った。
第二位は中山優馬。第三位は重岡大毅。第四位は菊池風磨。第五位は小瀧望。第六位は北山宏光。第七位は中間淳太。第八位は藤ヶ谷太輔。第九位は玉森裕太。第十位は松村北斗。(第十一位以下は省略。)
昨年の第十位から一挙に第三位まで躍進した重岡大毅や、昨年の第八位から第五位まで上昇した小瀧望、圏外から第七位へ浮上した中間淳太、同じく圏外から第十一位へ出現した新垣佑斗のような関西勢の勢力拡大は目覚ましいし、菊池風磨が「新しいJr.が出てくる中で、4位に選んでくれてありがとう」と述べたような、新勢力の拡張や世代交代の進みゆく中で昨年度と同じ位置を守り抜いた菊池風磨北山宏光、さらには昨年よりも一つ地位を挙げた藤ヶ谷太輔の勢いも素晴らしい。
王座を明け渡した中山優馬の「何位でも入賞できるのはうれしいことです。ところで、1位って誰ですか?健人か〜。アイツなら納得やな。次はキミから1位の座を奪いにいくで」という言葉には、明るく爽やかな中にも闘志が漲っているし、第三位から陥落した玉森裕太の「今年は9位なんだ(しょぼーん)。俺のこと選んでくれた人には、すごくすごく感謝してます!けど、本音を言うと、いろんな意味で複雑…」という言葉には闘志と悔しさが滲み出ていて、闘う男子の本音を率直に表現していて心を打つ。
こうした激動の中、激戦を制して、しかも中山優馬を下して第一位に輝いた中島健人の快挙には改めて驚嘆せざるを得ない。
しかも中島健人は、この栄えある大賞受賞に加えて、「頭がよさそう」、「お金持ちそう」、「恋に一途そう」、「告白がうまそう」、「キスしてみたい」、「やさしそう」、「いやしてほしい」、「生徒会長になってほしい」、「スタイルがいい」、「友だちが多そう」、「友だちにしたい」、「悩みを聞いてくれそう」、「海外好きそう」の各部門でも第一位を獲得した。全五十四部門中の十四部門で第一位を独占したのだ。
驚くべき快挙を心から祝福しよう。
なお、中島健人は前述の通り十四部門で第一位を独占したのに加えて、「結婚が早そう」、「お兄さんにしたい」、「きれい好きそう」、「マメそう」、「学校の先生になってほしい」、「涙もろそう」の各部門では第二位を占め、他の多くの部門でも五位までに入選した。
投票の部門の中には「短気そう」とか「いちばんビビリ屋」のような、余り第一位を獲得したくなさそうなものもある。ちなみに「短気そう」第一位は北山宏光、「いちばんビビリ」第一位は中山優馬。「いちばんスケベ」部門では藤ヶ谷太輔が何年間も連続して第一位を占拠し続けているようだ。この部門でも中島健人は第四位に来ているが、この部門で藤ヶ谷太輔に「見た目」を理由に投票した人の筆名が「健人ラヴ」であるのも面白い。
このような、余り第一位を獲得したくなさそうな部門中、「忘れ物が多そう」、「好き嫌いが多そう」、「泣き虫そう」の三部門で森本慎太郎が昨年度に続き第一位を獲得してしまっているのも面白い。テレヴィで見る限り、かなり確り者と見えるのだが、ファンの眼には頼りない面が見えるのだろうか。「忘れ物が多そう」部門に関しては三年連続の第一位だったようだ。一年前には「荷物はちゃんと前の日に準備するもん」と反発していた森本慎太郎も今年はなぜか「その通り!」と認めてしまっているのが面白い。「弟にしたい」第一位が森本慎太郎で、「お兄さんにしたい」第一位が北山宏光であるのは昨年度と同じ。「泣き虫そう」第一位が森本慎太郎で、「悩みを聞いてくれそう」第一位が中島健人であるのも昨年度と同じ。
受賞者のコメントが何れも楽しいのだが、傑作は、「長生きしそう」第一位の宮田俊哉の、「“憎まれっコ世にはばかる”って言葉があるし、長生きするんじゃない?」というコメント。「オタクっぽい」第一位についての「“オタク”っていう言葉は外国人でも知ってるくらい有名なんだから、もう日本の文化でしょ。それに、Jr.大賞に投票してるコは、“ジャニーズオタク”とも言えるよね」というコメントにしても、「ケンカが弱そう」第一位についての「血ぃ見るよ、俺の」にしても、宮田俊哉は殆ど常に上手いことを云う。「運動神経がよさそう」第一位の新垣佑斗は「A.B.C.-Zのみなさんを差し置いて、俺が1位!?光栄というか、恐縮です…」と述べていて、こういうところにジャニーズJr.として活動する少年男子たち同士の間の敬意や信頼や友情の関係がさり気なく窺えて味わい深い。
ジャニーズJr.同士の交流に関して注目されるのは、「友だちが多そう」第一位についての中島健人の、「関西の桐山くん、重岡とも仲よし。A.B.C-Zにもかわいがってもらってます」というコメント。桐山照史は昨年十月から十二月まで月九ドラマに出演し、中島健人は現在放送中の月九ドラマに出演中。重岡大毅が本年度Jr.大賞「恋人にしたいJr.」で中島健人中山優馬に次ぐ第三位であるのは前述の通り。中島健人重岡大毅の組み合わせで色々見てみたい気がする。