新番組=ギラギラ第一話

今宵からの新番組。
テレビ朝日系。ドラマ「ギラギラ」。
原作:滝直毅&土田世紀「ギラギラ」。脚本:荒井修子。音楽:住友紀人。主題歌:GIRL NEXT DOOR「情熱の代償」。チーフプロデューサー:桑田潔テレビ朝日)。プロデューサー:船津浩一(テレビ朝日)&奈良井正巳(ABC)&井上竜太(ホリプロ)。制作:ABC&テレビ朝日ホリプロ。演出:高橋伸之。第一話。
舞台は東京六本木のホストクラブ「Rink」。そこのNo.1ホストの卑劣な商法に反発し、売られた喧嘩を堂々買ってみせた三十六歳の妻子持ちの男、七瀬公平(佐々木蔵之介)。もはや若くはない新人ホスト。会社帰りのサラリーマンのような、くたびれたスーツを着た彼の正体は、十年前「六本木の王」とも呼ばれた伝説のホストに他ならなかった。夜の街の大物たちは悉く彼に一目を置くし、確かに彼の接客は、客を真に喜ばせ、楽しませるものだった。その姿勢は一つの思想によって貫かれているようだ。公平の説く「癒し」のホスト哲学は、新人ホストの翔児(三浦翔平)を魅了し、公平の「派閥」唯一の構成員となることを決意させた。正確には、公平の「派閥」に翔児が入ったのではなく、逆に翔児が公平と二人だけの新たな「派閥」を結成したのだ。
だが、翔児が公平に付いて行こうと思うに至ったのは、公平の「伝説」に違わぬ圧倒的な実力を見たからだけではなさそうだ。それどころか翔児は、公平の真の凄さをまだ知らないで、少々馬鹿にして「おっさん」呼ばわりをしていた頃から、既にその「おっさん」のことが気になって仕方ない様子だった。翔児には人の器の大きさを直観的に感じ取る心があるのだろう。彼は将来なかなかの大物になるのかもしれない。片鱗は、大勢のホストたちに混じったときの彼の華において窺える。若いのに風格があり、優しそうなのに威厳がある。六本木「Rink」No.1ホストのイーグル五十嵐隼士)でさえ、翔児に比すれば小物に見えてしまう程。
そんな彼が、公平の前では愛らしい弟分に見えてしまうのだから、このドラマの配役は実に絶妙であると云わざるを得ない。
他方、イーグルの「派閥」に属するホスト衆の役者として、No.3の「裕樹」には崎本大海、No.4の「冬真」には夕輝壽太、「朔夜」にCHIKARA、「蓮」に松本寛也、「陸斗」に西山宗佑等、色々なテレヴィドラマ等で馴染みのある人々が配されている。彼等は今後どのように振る舞ってゆくのだろうか。